今回は、10月28日に山形県にて開催された『ぜろまるチャレンジカップ in舟形』で優勝された「ルイナス」(@EVSasClinex)さんにお話を伺ってきました!
2018年10月1日の制限改定で行われた中で、ルイナスさんが使用したデッキは『恐竜サンドラ』です。
それでは、ルイナスさんよろしくお願いします!
ぜろまるCS優勝『恐竜サンドラ』(ルイナスさん)
デッキを選んだ理由や大会環境について
-「恐竜サンドラ」を選んだ理由やぜろまるCSのデッキ環境についてお聞かせください。
究極伝導恐獣(以下アルコン)を中心とした恐竜ギミックが好きで、それを上手く使えるデッキが今期の入賞レシピの中に有ったため「恐竜サンドラ」を使用しました。
展開ルートもそこまで複雑ではなく、アルコンによるパワープレイも可能なので自分の周辺の調整環境、モチベーション、プレイスタイルに合わせたデッキ選択ができたと思っています。
ぜろまるチャレンジカップの環境については、「閃刀姫」+「オルタ—ガイスト」と「サンダー関連」のデッキ使用者を足して大体40%程度なのであまり偏っていないという印象を受けました。
前期の環境は、東北ではオルタ—使用者がかなり多い印象を受けていたのですが思ったよりぜろまるチャレンジカップでは少なかったです。
使用デッキレシピについての考察
-使用した「恐竜サンドラ」について教えてください。
1.ジュラック・アウロ、幻想のミセラサウルス
基本的にハリファイバーをリンク召喚してからという流れのデッキなので、召喚権なしでチューナーを呼び出せるミセラは誘発の踏みやすさを考えても強いです。
ジュラック・アウロはデッキから引ききってしまうと幻想のミセラサウルスが機能停止を起こすのが怖かったと、たまにハリファイバーから呼び出して墓地の恐竜族を肥やすのに使ったので2枚にしました。
《ジュラック・アウロ》
チューナー(効果モンスター)
星1/炎属性/恐竜族/攻 200/守 200
このカードをリリースして発動できる。
自分の墓地から「ジュラック・アウロ」以外のレベル4以下の
「ジュラック」と名のついたモンスター1体を選択して特殊召喚する。
《幻創のミセラサウルス》
効果モンスター
星4/炎属性/恐竜族/攻1800/守1000
「幻創のミセラサウルス」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分・相手のメインフェイズにこのカードを手札から墓地へ送って発動できる。
そのメインフェイズの間、自分フィールドの恐竜族モンスターは相手が発動した効果を受けない。
(2):自分の墓地からこのカードを含む恐竜族モンスターを任意の数だけ除外して発動できる。
除外したモンスターの数と同じレベルの恐竜族モンスター1体をデッキから特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターはエンドフェイズに破壊される。
2.オーバーテクス・ゴアトルス、究極伝導恐獣
僕が組み始めた頃のレシピでは、ゴアトルス3、アルコン1の比率が多かったのですが、ゴアトルスと超雷龍の組み合わせは案外抜けられることが多く先出し用と返し用のアルコンが必要と感じて2枚に増やしました。
ゴアトルスは手札に引いてしまうとアルコンで破壊する以外の使い方がほぼ無く、引きすぎてイライラすることが多かったので「2枚あれば最低でも一回はデッキから墓地へ落とすのには困らない」と考え2枚にしました。
《オーバーテクス・ゴアトルス》
特殊召喚・効果モンスター
星7/闇属性/恐竜族/攻2700/守2100
このカードは通常召喚できない。
除外されている自分の恐竜族モンスター5体をデッキに戻した場合のみ特殊召喚できる。
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):1ターンに1度、相手が魔法・罠カードを発動した時に発動できる。
自分の手札・フィールドの恐竜族モンスター1体を選んで破壊し、その発動を無効にし破壊する。
(2):このカードが効果で墓地へ送られた場合に発動できる。
デッキから「進化薬」魔法カード1枚を手札に加える。
《究極伝導恐獣》
特殊召喚・効果モンスター
星10/光属性/恐竜族/攻3500/守3200
このカードは通常召喚できない。
自分の墓地の恐竜族モンスター2体を除外した場合に特殊召喚できる。
(1):1ターンに1度、自分・相手のメインフェイズに発動できる。
自分の手札・フィールドのモンスター1体を選んで破壊し、
相手フィールドの表側表示モンスターを全て裏側守備表示にする。
(2):このカードは相手モンスター全てに1回ずつ攻撃できる。
(3):このカードが守備表示モンスターを攻撃したダメージステップ開始時に発動できる。
相手に1000ダメージを与え、その守備表示モンスターを墓地へ送る。
3.亡龍の戦慄−デストルドー
素引きでも使う事が出来る終末の騎士などで、墓地へ落とすカードの候補としての採用です。
サンダー・ドラゴンギミックや究極進化薬絡みで召喚権なしで大型モンスターを立てられるため、終末の騎士からハリファイバー以外にもブラック・ローズ・ドラゴンを作って場を壊すためにも使います。
《亡龍の戦慄−デストルドー》
チューナー・効果モンスター
星7/闇属性/ドラゴン族/攻1000/守3000
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが手札・墓地に存在する場合、
LPを半分払い、自分フィールドのレベル6以下のモンスター1体を対象として発動できる。
このカードを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したこのカードは、レベルが対象のモンスターのレベル分だけ下がり、
フィールドから離れた場合に持ち主のデッキの一番下に戻る。
4.エレキンギョ
先攻のハリファイバーから超雷龍をダブルで立てるために使います。
調整の際に1度抜いてみたらグローアップ・バルブを出してもリンクリボーぐらいにしかならず、先攻のハリファイバーを持て余しがちだったのと、幽鬼うさぎがそんなに強くなかったので再度投入しました。
《エレキンギョ》
チューナー(効果モンスター)
星2/光属性/雷族/攻 100/守 0
このカードが直接攻撃によって相手ライフに戦闘ダメージを与えた時、
相手は手札を1枚選択して捨てる。
5.手札誘発(灰流うらら、屋敷わらし、増殖するG、幻創龍ファンタズメイなど)
灰流うらら、屋敷わらしは、どのような相手に当たっても一定の活躍はしてくれると考えメインにしました。
Gは展開系デッキがいる反面閃刀姫やオルタ—など効果が薄いデッキもあり、そのような相手でも全く使えない訳ではないので2枚のみの投入も考えましたが、「Gは墓穴の指名者だけでなくうららでも止まってしまうため、半端な投入は逆にあまり信用できない」と考え割り切って3枚サイドにしました。
ファンタズメイは主にエクストラリンク系と閃刀姫に対する採用です。
6.超融合、スターヴ・ヴェノム・フュージョンドラゴン、捕食植物ドラゴスタぺリア
対サンダードラゴン系統に対してのメタカードです。
スターヴは超雷龍が2体以上並んだときやこちらからが闇属性を用意して融合を狙い、ドラゴスタペリアは雷神龍が出た時に対応できます。
ただ恐竜サンダーそのものがアルコンでサンダー・ドラゴンに対して強く出ることができてサンダー・ドラゴン以外には使わないので、エクストラの枠を圧迫せず柔軟に使える精神操作でも良かったかもしれません。
《超融合》
速攻魔法(準制限カード)
このカードの発動に対して魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。
(1):手札を1枚捨てて発動できる。
自分・相手フィールドから融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、
その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。
《スターヴ・ヴェノム・フュージョンドラゴン》
融合・効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守2000
トークン以外のフィールドの闇属性モンスター×2
(1):このカードが融合召喚に成功した場合に発動できる。
相手フィールドの特殊召喚されたモンスター1体を選び、
その攻撃力分だけこのカードの攻撃力をターン終了時までアップする。
(2):1ターンに1度、相手フィールドの
レベル5以上のモンスター1体を対象として発動できる。
ターン終了時まで、このカードはそのモンスターと同名カードとして扱い、同じ効果を得る。
(3):融合召喚したこのカードが破壊された場合に発動できる。
相手フィールドの特殊召喚されたモンスターを全て破壊する。
《捕食植物ドラゴスタぺリア》
融合・効果モンスター
星8/闇属性/植物族/攻2700/守1900
融合モンスター+闇属性モンスター
(1):1ターンに1度、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターに捕食カウンターを1つ置く。
捕食カウンターが置かれたレベル2以上のモンスターのレベルは1になる。
この効果は相手ターンでも発動できる。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
相手が発動した捕食カウンターが置かれているモンスターの効果は無効化される。
デッキの展開方法について
-「恐竜サンドラ」の展開方法について教えてください
基本的に、先攻は超雷龍&アルコン&ハリファイバーの場を目指します。
例1.終末+ミセラ+究極進化薬
終末召喚を召喚し効果でデッキから雷電龍を墓地へ送り、手札のミセラサウルス効果発動。
墓地のミセラサウルスの効果を使い、デッキからアウロを特殊召喚し、終末とアウロでハリファイバーをリンク召喚。
ハリファイバー効果でデッキからエレキンギョを特殊召喚し、墓地のアウロと雷電龍を除外、究極進化薬を発動してアルコンを特殊召喚。
除外された雷電龍の効果でデッキから雷鳥龍を手札に加え、雷鳥龍の効果で除外されている雷電龍を特殊召喚。
このターン超雷龍のエクストラからの特殊召喚条件を満たしているため雷電龍とエレキンギョをリリースして2体の超雷龍を特殊召喚する。
場:ハリファイバー&アルコン&超雷龍2体。
例2.終末+雷獣龍
終末を召喚し墓地へゴアトルスを墓地へ送り、ゴアトルスの効果で究極進化薬を手札に加える。
墓地のゴアトルスと手札の雷獣龍を除外してアルコンを特殊召喚。
雷獣龍の効果でデッキから雷電龍を特殊召喚し、終末と雷電龍の2体で見習い魔嬢をリンク召喚。
雷電龍の効果でデッキから雷鳥龍を手札に加え、雷鳥龍の効果で除外されている雷獣龍を特殊召喚。
このターン超雷龍のエクストラからの特殊召喚条件を満たしているため、雷獣龍をリリースして超雷龍を特殊召喚する。
見習い魔嬢&アルコン&超雷龍。
光属性なのでアルコンの攻撃力が3100に下がってしまいますが、アルコンの効果で破壊することで墓地から終末などの闇属性モンスターの回収が可能になります。
後攻において目指す盤面
ハリファイバーからグローアップ・バルブとリンクリボーを経由し、ヴァレルソードをリンク召喚しアルコンを並べてワンターンキルを目指します。
ハリファイバーをリンク召喚できるカードとアルコンを特殊召喚できる手段が手札に揃っていれば成立し、アルコンは究極進化薬を使う事で簡単に特殊召喚できます。
つまり、先攻と比べるとサンダー・ドラゴンギミックが必要無くなる分、要求される手札の難易度はかなり下がります。
一例としては、2枚の組み合わせでも「オヴィラプター&アルコン」「オヴィラプター&究極進化薬」「終末&ミセラ」「終末&おろかな埋葬」など様々なパターンがあります。
デッキの強みについて
-「恐竜サンドラ」の強みについて教えてください。
アルコンさえ立ってしまえば相手の場を崩せることが多く、全体攻撃によるパワープレイが可能です。
またアルコンは展開への牽制にもなりやすく、場に出す方法も簡単なため何かと使い勝手がいいカードです。
ヴァレルソードとの組み合わせで後攻ではワンキルが決まりやすく、後攻には強いデッキかと思います。
先攻における超雷龍+アルコンの組み合わせも中々に硬いので、先攻後攻共にそのままゲームエンドに持っていけるパターンがあります。
やる事がわかりやすくて展開ルートもそれほど難しくないデッキなので比較的覚えやすいというのも強みの1つだと思います。
デッキの弱点について
-「恐竜サンドラ」の弱点について教えてください。
増殖するGの直撃がかなり辛いので、墓穴の指名者やうららを持っていない場合は受けても被害が少ないように動きますが、それが出来ない場合ある程度の覚悟が必要になります。
メインデッキにおける魔法・罠の崩しはモンスター効果に依存し、ある程度展開するところまで持って行かないといけない為、伏せの枚数が多いと踏み越えが難しいです。
また、手札事故を起こすと何もできない事が多く、先攻で起こしたら悲惨極まりない状況になりそのまま詰まされることも珍しくはありません。
試合内容について
-対戦した試合の内容について教えてください。
予選1回戦 セフィラ ×○○
予選2回戦 セフィラ ○×○
予選3回戦 閃刀姫 ○○
決勝トーナメント1回戦 トリックスター ×○○
決勝トーナメント準決勝 剛鬼 ○○
決勝トーナメント決勝 剛鬼 ○○
秋田ではサンダー系統以外のデッキとの対戦があまりできなかったため、剛鬼や閃刀姫はネットやTwitterの情報を元に戦略を考えることになりましたが、想像と大きくは外れていなかったためぶっつけ本番気味ながらなんとかなりました。
ただ剛鬼との対戦では調整不足が出てしまい、手札誘発を発動するタイミングにかなり怪しい面が多々あったと思いました。
予選のセフィラ2連戦は、セフィラと当たる事自体想像もしていなかったので、1回戦1本目の敗戦時の相手の動きからヤマを張って対応しましたがなんとか対処できました(笑)
トナメ1回戦のトリックスターが経験と知識不足な点もあり、ET突入前に決着をつけようとしましたが攻めを上手く交わされ粘られ結局ETに突入してしまったのでこの日一番辛いマッチに感じました。
今期の環境について
-今期の環境についての考えをお聞かせください。
ハリファイバーのリンク召喚ができれば大量展開ができるサモン・ソーサレスが禁止によって消えた影響は大きいなと感じました。
ただ、展開系と罠ビート系がそこそこに混ざっており、色々な戦術のデッキが入賞しているため面白い環境だと感じます。
その反面として、デッキがばらけがちになっているので手札誘発の選択が悩ましいです。
ばらけがちな環境になると東北はよりばらけやすい傾向がある気がしてたのと、今回久々にCSに出ることもあって環境が読みにくかったです。
最後に一言
-最後に一言お願いします
今回は自分が使っていてストレスを感じず、回していて楽しむことを第一とした構築にしました。
想像以上の結果を残せたというのが正直な感想であり、やはり自分の調整環境やプレイスタイルに応じたデッキ選択や調整方法を取る事への重要さを改めて実感しました。
大舘や盛岡の公認大会に遠征し、久々に遠方の遊戯王プレイヤーの方と交流しながらデッキの調整が出来たため、好きなカードを使って楽しみながら初優勝という結果を残せたことにはとても満足しています。
最後に全体攻撃や連続攻撃、脳筋にはロマンがあると思います。
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ルイナス(@EVSasClinex)さん、今回はお急がしなかでお話を聞かせて頂いてありがとうございました。
今後の活躍とヒノキ杯(@tsugaruhinoki)の運営を応援しております!
第10回ヒノキ杯告知
開催日 1月5日(土)
形式 予選4回戦トナメ3回戦の個人戦を予定詳細は後日イザジンにて公開します
— ヒノキ杯 (@tsugaruhinoki) 2018年10月29日
それでは、最後まで読んでいただきありがとうございましたφ(^ー^)ノ